エリート医師に結婚しろと迫られてます
三原さんが、恥ずかしそうに言う。
「あの後、裕貴と話すことが出来たの。まあ、結果はわかってると思うけど」
「そうですか…」
「ありがとうって言ってくれて、これからも、仲間として今までのように付き合ってくれるって」
「それをわざわざ、言いに来たんですか?」
「まあ、お礼は建前だけど」
「な、何ですか?」
「何で、あんたなのよ?くやしーい」
ええっ?
なにその敵意むきだしの目は…
「いきなり何ですか!」
三原さんの指が、私の頬をつかみ、グイッと左右に引っ張った。
「痛い!何するんですか!!」
「これくらい、痛くなんかないわよね。ああ!!裕貴のバカ、アホ!」
文句は、森谷さんに言ってよ。
何だったのか分からないけど、三原さんは、本当に謝りたかったらしい。
何でか、はっきり言わなかったけど、
このまま、こじれてしまうかもしれなかった関係を、森谷さんと話して、繋げることが出来たから。
お礼が言いたかったのだと、遠回しに言いに来たのだ。