ウソつき彼氏とニセ恋愛
私を嫌いになってくれた?
ごめんなさい。こんな女で。
あなたをまた、同じように傷つけて。
ずっと恨んでもいいんだよ。
あの女……って、言っていいんだよ。
2度と、私の名前を呼ばれることは
ないって分かってるから。
ただ、どうしても言いたかったのは……。
昴くんの横を通り過ぎようとした瞬間に、
小声で聞こえない大きさで……
「とても幸せだった。ありがとう。」
そう言って、ニコニコ笑顔の松田さんを睨んで、ちづちゃんと弘乃くんの間を通って教室へ戻った。