ウソつき彼氏とニセ恋愛
「なんで七瀬さんと付き合ったりなんかしたのー?」
ふと、隣に座ってる女の子が聞いてきた。
なんで……ねぇ。
「ちょっといつもと違う女の子がいいなって…そう思ってただけだよ」
「へぇ、そうなんだ」
そう言ったのは、女の子じゃなくて…
「ひ、弘乃!?」
ドアに寄りかかって立ってる、弘乃だった。
どうしよう、弘乃にバレた。
「ちょっとそこの女さ、
こいつと話し合いたいからどいてもらえる?」
弘乃の言葉を聞いた女の子は、
大きく頷いてから頬を染めて教室を出た。
「今みたいな女に飽き飽きして、
少し別の刺激を求めて千夏ちゃんにウソ告白をしたんだろ。」
「なんで……」
「千夏ちゃんから聞いた」
「……え?」
弘乃の言葉に耳を疑った。
千夏ちゃんが、言ってたの?