ウソつき彼氏とニセ恋愛





「女の子と遊んでる時も、
千夏ちゃんの名前呼んでたらしくて、
完璧な無自覚だった。

ある日、弘乃が俺に怒りに来た。

そしたら弘乃がね、
“千夏ちゃんはお前の告白がウソだと知ってる”って言ったんだ」



その瞬間、会場中がざわついた。



「千夏ちゃんは、俺が偽りの俺で
偽の笑顔ばかりで、ウソの告白だった。
ってことを全部知ってたんだ。

ウソだと知りながらも、俺のためにいろんなことに耐えて一緒にいてくれた。

その時俺、気づいたよ。
いつの間にか好きになってたんだなって
千夏ちゃんに惚れてたんだって」



昴くんの気持ちは、初めて聞いた。



そんなこと、思っててくれたんだね。




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