ウソつき彼氏とニセ恋愛
「千夏ちゃん」
「あ、弘乃くん。昴くんは?」
「机に突っ伏してる。
すげーな、昴をあそこまでさせるなんて」
チラッと昴くんの方を見ると、
ダラーっと机に突っ伏していた。
「あそこまでなるとは…思ってなかったけど…」
「すんげー、ぐちぐち言ってたぜ。
千夏ちゃんと一緒に帰りたいのに、
デートだってしたいのに、父さんと話すなんて〜ってな」
そう言う弘乃くんはなんだか笑顔で、
確実にこの状況を楽しんでるんだろうな。