ウソつき彼氏とニセ恋愛




屋上は誰もいなくて、
少し肌寒かった。



昴くんはフェンスに寄りかかって
私を隣に座るように勧めた。



「屋上、久しぶり」



「私も…」



恐る恐る昴くんの表情を見ると、
確かに少し辛そうだったけど、
初めて屋上で見たときよりも落ち着いてた。



やっぱり、変わったんだなぁ。



なんて呑気なことを思いながら、
昴くんの横に座る。



「千夏ちゃんを風邪引かせたくないからあんまり長居はしないけどねー」



こういうときでも、私のことを考えてくれてるんだね。




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