ウソつき彼氏とニセ恋愛
◇ Lie.7
これが俺の家族のカタチ
お見舞いを言ってから3日が過ぎた今日。
家に帰ると、また靴があった。
チャンスだと思って、俺は走ってリビングへ向かった。
「父さん!」
「ど、どうしたんだ…?そんなに慌てて…」
「千夏ちゃんに話した話…
俺にも聞かせてほしい」
そう言うと、父さんは目を見開いて驚いた。
それもそうだよね。当たり前だよね。
仕事の邪魔をするのは悪いと思ってる。
だけど、聞かせてほしい。
「……いいだろう。
千夏ちゃんにちゃんと話すと約束したしな」
父さんとリビングのテーブルで向かい合わせて座った。
空気が重たい。
でも、逃げちゃダメだよね……。