ウソつき彼氏とニセ恋愛
「この2つはね、
2人をイメージして2人のために作ったようなものなんだ」
「あ……あの時考えてた新作って…」
思い出したように言う昴くんに、
真人さんは笑顔で頷いた。
「千夏ちゃんは、たくさんの人に幸せをくれているだろう?
だから、イチゴが上にたくさん乗ってるんだ。
反対に昴は甘いものが苦手なのに甘えん坊。
味は甘すぎずに、でもケーキらしさを残したんだよ」
「甘えん坊って……」
確かに、甘えん坊さんだ。
私たちのために、新作のケーキを…?
私をイメージして考えてた下さったなんて…。
「…どうかな、千夏ちゃん」
「すごく、美味しくて嬉しいです!」
そう言うと、良かった。と微笑んだ真人さん。