ウソつき彼氏とニセ恋愛
「弘乃くんたちは、何あげるの?」
とりあえず、被らないようにしたい。
だから聞いてみたけど…。
「これ」
そう言って私の前に出されたのは、
それはもうセンスのいい服のコーデ。
……昴くん似合いそう。
「千夏は?」
弘乃くんに聞かれて黙り込む。
何も思いつかないことに気がついたのか
弘乃くんは、うーんと考え始めた。
「あいつならなんでも喜ぶと思うけど」
「…何がいいんだろう?」
「なんか作れば?
昴のために料理に腕をふるうとかさ、
そんな金かけなくていいんだよ、千夏は」
心が大切なのっていう弘乃くんの言葉に、
なんだか納得してしまった。