ウソつき彼氏とニセ恋愛
「千夏ちゃん……。
俺は、確かにキッカケは与えたかもしれないけど、一歩を出したのは千夏ちゃんだよ」
昴くんがゆっくり近づいてきたかと思うと、
頭を優しく撫でてくれた。
なんだかとても気持ち良い。
安心してしまう。
「……確かに弘乃の言った通り、
昴にはもったいない彼女だな」
そういえば……
ちづちゃんは私がウソ告白と知りながらオッケーしたって、知ってるのかな?
そんな私の考えを読み取ったのか、
ちづちゃんは大嶋くんに似た不敵な笑みを浮かべた。
なんだか、知ってそうだなぁ……。