ウソつき彼氏とニセ恋愛
「こんにちは、昴の父の、水瀬 真人です。
お名前聞いてもいいかな?」
わ、私としたことが…
緊張しすぎて名前名乗るの忘れてた!!
「な、ななな七瀬 千夏です!」
「七瀬さんか…。
昴の彼女って受け取らせてもらっていいのかな?」
和かに微笑まれ、少しずつ緊張が和らいできた。
「そうだよ、俺の彼女。」
……あれ、なんだか昴くん、
ちょっと怖い……?
「そうか。お前にしては珍しいな、
特定の女の子を作るなんて」
いい雰囲気とは言い難い、
なんとも微妙な空気が流れる。
昴くんは真人さんの言葉を無視して、
席、案内して。
と、ぶっきらぼうに言った。