ウソつき彼氏とニセ恋愛
「何言われた!?」
「うーん……特に何も…」
「ほんとに!?」
「……家族の話だけ…」
何も聞かなかったことにしようって、
そう思ってたのに……。
なんで私はいつも言っちゃうんだろう。
「……母さんのこととか…?」
「う、うん」
やっぱり、勝手に聞かれるなんて嫌だよね。
知られたくないよね、そんな簡単に。
「…まあ、いつかは話そうと思ってたけど…
いいや、今から話しちゃうね」
ケーキを食べ終わった私たちは、
券を会計で出してお店から出た。
少し歩いてすぐにある公園。
この時間は、子供達で溢れかえってる。
そんな様子を見ながら、
私と昴くんは誰も座ってないベンチに座った。