ウソつき彼氏とニセ恋愛
何が正解?
次の日の朝、下駄箱にはやはりメモ。
内容は、“別れろ”と“ウザい”の2つだった。
そのメモを折りたたんで教室に行くと
既に昴くんはいて、周りにはちづちゃんと弘乃くんもいた。
「おはよう、千夏」
「よー」
「おはよう!千夏ちゃん!!」
「ちづちゃん、弘乃くん、昴くん
おはよう!」
私の机を囲むようにして3人がいて、
なんだか守られてる気分。
「それで、本日はどんなお出迎えだ?」
ちづちゃんの言葉が合図かのように、
私はメモを3人の前に出した。
「“別れろ”、“ウザい”ねぇ……。
完全に松田じゃねーか」
「あのあと凛花、どうしてたの?」
あのあとっていうのは多分、
昨日のお昼休みに私と昴くんが空き教室に行ったあとのこと。
確かに、それは気になるかも。
「“なにあれ…。昴、本当に意味わかんない。
あんな地味女と付き合っちゃってさ、
今まで散々私と遊んできてっていうのに、
私のアピールも全部ムダじゃない。
……七瀬 千夏、ウザいわね、許さない”
……みたいな感じだな」
ちづちゃんのモノマネに、
私を含めた3人が笑う。