ウソつき彼氏とニセ恋愛




キーンコーンカーンコーン──……



「じゃあ、千夏。また昼休みな。」



「出来るだけ昴と行動しろよ、千夏ちゃん」



ちづちゃんと弘乃くんはそう言い残して、
自分たちの教室へ戻って行った。



「……トイレも?」



「あたりまえでしょ!」



「…移動教室も?」



「もちろん!」



「……そんなに?」



「あのねぇ、千夏ちゃん。
あいつはいつどこでなにをするか、
ほんっとうに分かんないんだよ?」



心配してくれてるのは十分分かってるよ。

でも、そんなことしたら
昴くんの自由な時間がなくなっちゃう。



「もしかして、俺のことを考えて言ってる?」



「えっ……」



「図星ねー」



うぅ……
なんでこんなに呆気なくバレちゃうんだろう。




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