鈍感さんに恋をした。
「莉愛はさ、その事を、湯河原センパイか夏見センパイに確認したわけ?」
「え」
楓の言葉に、あたしは首を振った。
「じゃあさ、まだわかんないじゃん。
付き合ってないかもしれないでしょ?」
楓がポジティブに言ってくれてるのは、すごく嬉しいんだけど...
その可能性は……とてつもなく、低い。
けど...
確かに、少しは希望を持っても良いのかもしれない。
「莉愛、まだ諦めちゃダメだよ!!」
麻琴のその言葉が、あたしの心に火を付けた。
「麻琴。楓。ありがとね。
あたし、頑張るよ!」
「そのいきだよ、莉愛!」
「頑張って~」
麻琴と楓を、それぞれ、ギュッと抱き締めた。