鈍感さんに恋をした。
その時、予鈴が鳴ったから、あたし達はそれぞれの席に着いた。
隣を見ると、中村くんと目が合った。
「…柳田さん、おはよう」
中村くんが、ニコッとしながら小声でそう言った。
「うん、おはよー」
あたしがそう返した時、丁度担任の先生が出席を取り始めた。
「…柳田」
「はい!」
さぁ、今日も1日の始まりだ。
先生が出席を取り終わると、学級委員2人が前へ出て来た。
「では、昨日話した通り、来月の文化祭の実行委員を決めたいと思います」
女子の学級委員がそう言った。
「男女1人ずつ、やってくれる人~?」
……シーン。
男子の学級委員がそう言っても、手を挙げる人は一向に現れない。