鈍感さんに恋をした。


男子の学級委員が黒板にあたしの名前を書いた。


トホホ、なんでこんな時に限って、負けるかなぁ。


「で、男子は?」


「……俺」


そう言って前に出て来たのは...


「はいはい。男子は中村ね」


男子の学級委員は、あたしの名前の横に、【中村拓人】と書いた。


中村くんと、実行委員かぁ…。


「柳田さん、よろしくね」


席に戻る途中、中村くんが言った。


「あっ、こちらこそ、よろしくっ」


そんなこんなで、朝のHRは終わった。


中村くんと話していると、麻琴と楓が駆け寄って来た。


「麻琴ぉ~楓ぇ~...
あたしどうしよ~…」


あたしがそう言うと、麻琴と楓は顔を見合わせて苦笑いしていた。






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