鈍感さんに恋をした。
HR、長引いてんのか…?
すると、背後からパタパタと駆ける音が近付いて来て、この教室に入って来た。
覚えがある、シャンプーの香り。
間違いなんじゃないかと、パッと振り返ってみると……
「…!」
間違いなんかじゃ、無かった。
今入って来たのは、紛れもなく莉愛、本人で。
莉愛も、実行委員だったのか……。
なんてミラクルだ...
俺が席に座る莉愛をジロジロ見ていると、莉愛と目が合った。
…!
莉愛は目を見開いて俺を見つめた。
でも、気まずそうにパッと逸らした。
莉愛...だって俺も、気まずい、けど…
その時、今度は男の方と目が合った。