鈍感さんに恋をした。
え…
付き合って…る…?
その男の後ろで、莉愛は何がなんだかわからない表情をしている。
「俺たち、愛し合ってるんです。
………先輩、人の彼女に手を出すなんて、最低ですね」
「…っ」
莉愛...そうだったのか?
この男と...付き合ってたのか?
戸惑う表情をした莉愛に視線を送ると、莉愛は気まずそうに目を逸らした。
莉愛とこの男…いつから、付き合ってたんだ…?
俺は……莉愛に、騙されてたのか?
鈍感で、純粋な莉愛が…?
「ま、仕方ないですよね。
先輩、タラシですもんね、かなり有名な噂ですし」
莉愛…莉愛……
「まぁ、だから、今回は特別に許してあげます。
でも、これ以上俺たちの邪魔、しないで下さいね?」