鈍感さんに恋をした。


た、食べる…?


「センパイ、あたし食べ物じゃないですけど」


そう言いながら笑うと、隣の湯河原センパイは固まった。


えっ、あたしなんか変な事言った?


「あの、湯河原センパ…」


「ごめんごめん!」


「え…」


いきなり謝って来た。


湯河原センパイって、よくわかんない。


「プッ、マジで莉愛、面白れぇ。
…気に入った」


「…え?」


「やべぇ、ガチで俺、莉愛の事好き。
だから、付き合お?」


へ?


『付き合お?』って……。


「あたしも、湯河原センパイの事好きですよ?」


「えっ、マジで!?」


「はい」


「じゃあ、付き合ってくれる?」


「いいですよ?
…で、どこ行くんですか?」






< 14 / 226 >

この作品をシェア

pagetop