鈍感さんに恋をした。


そうだよ。


あたしはあたしなりに頑張って、やっちゃってから、後悔した方が全然良い。


むしろ行動したお陰で、後悔しない結末にだって、なるかもしれないんだから。


可能性を捨てないで、最後まで持って、前向きに考えていかなきゃ。


「麻琴…… ありがとう。
あたし、今のでちょっと救われたかも」


「あはは、莉愛、大袈裟だよ」


麻琴と笑い合っていると、コートの方で、楓が呼んでいるのが目に入った。


「あ、ほら莉愛、次試合だよ!」


「うん!」


麻琴に手を引かれ、あたしはラケットを抱えて、コートに走った。



「…よし、じゃあ今日はここまで!」


「「「ありがとうございました!!」」」






< 146 / 226 >

この作品をシェア

pagetop