鈍感さんに恋をした。


4時間目が終わった。


「やっとお昼だ~!」


楓が大きく伸びをした。


麻琴も続いて「疲れたねぇ」と、溜め息を溢しながら言った。


……言わなきゃ。


「麻琴、楓」


「「ん?」」


「あたしも、一緒にお昼食べていい?」


「えっ?」


楓の声が、驚きのあまり裏返った。


麻琴と楓が、るうセンパイと颯斗センパイと付き合い始めてからは、いつもお昼は麻琴と楓、そしてるうセンパイと颯斗センパイの4人で食べていた。


唯一話せる美咲ちゃんも、彼氏と食べているから、あたしはいつも教室で、1人で食べていた。


でも、今日は違う。


麻琴達を通じて、るうセンパイ達に、湯河原センパイに来て貰うように言って貰うんだ。






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