鈍感さんに恋をした。
ひょっとしたら、湯河原センパイも、夏見センパイといつもお昼を食べているのかもしれないけど…。
でも、でも。
このままじゃ、ダメだと思ったから。
…夏見センパイ、ごめんなさい。
そして、お願いです。
今日のお昼の時だけ
湯河原センパイを、貸して下さい。
あたしからの、一生のお願いです。
あたしの言葉を聞いた麻琴の顔が、パアッと明るくなった。
「莉愛……… 偉い!!
待ってて、るうくんに連絡しとくね!」
麻琴が素早く携帯を取り出し、手早くるうくんに連絡してくれた。
あたし達が教室に帰った時、丁度麻琴の携帯が鳴った。
麻琴がすぐに携帯を取り出し、るうセンパイの返信が表示された画面に向かってピースサインをした。