鈍感さんに恋をした。
「るうくん、了解だって!
竜稀センパイ、いつも夏見センパイとじゃなくて、1人で食べてるらしいから、ムリヤリでも連れて来るってさ」
良かった…。
にしても、湯河原センパイ、夏見センパイと食べてないんだ。
なんでだろ。
普通、カレカノって、一緒にお昼食べるよね。
…湯河原センパイ、そういうのイヤなのかな。
まぁ、それより!
せっかくのチャンス。
ここは、無駄にしちゃいけない。
いきなり告白までいかなくても、ゆっくりと、あたしのペースで。
あたしはあたしなりに、頑張る。
それで、いいんだ。
「よし、じゃあ莉愛行くよ!」
ジャージから制服に着替え終わったあたし達は、まだ賑わう教室を出た。