鈍感さんに恋をした。
前までは、その輪の中に、俺と莉愛もいたっけ。
今じゃ、すごく懐かしいと思える。
「んな事より、湯河原っ!」
「…あ?」
だから、さっきからなんなんだよ。
何が言いたいんだよ、お前らは。
「LINE見たろ?
あの通り、お前強制連行だから!」
「は?」
答えるより前に、るうとナギに両腕を掴まれた。
…な、なんだこの状況。
俺、お前からのメッセ見る前に、そんな事言われても意味わかんねぇんだけど。
「あのさ、俺まだ何も見てな…」
「ええい、問答無用!
いいから来るっ」
拒否権なしかよ。
つか、どこ行くんだよこれ。
るうとナギに散々引っ張られながら、連れて来られたのは、食堂だった。