鈍感さんに恋をした。

ストレートに断る？


いや、彼女がいる俺にとっては、そう答えなきゃいけないんだろうけど。


俺、きっと出来ねぇよ………。


莉愛の事フるなんて…きっと出来ねぇ。


「くっそ…………どうしたらいいんだよ俺は...」


「…湯河原、どうするより前に、授業を聞いてくれないか」


「…えっ」


うわ、声に出してたのか！


…ダセぇ、俺。


「……スミマセン」


それだけ言って、俺はまた自分の思考の世界に入った。


つーか、今思ったんだが。


俺はまず、誰と一緒にいたいんだ？


誰の隣にいたいんだ？


誰を支えたいんだ…？


そして、その相手は、本当に夏見なのか…？


俺が、一緒にいたいのは…


隣にいて、支えたいのは…