鈍感さんに恋をした。
お菓子とジュースを乗せたトレイをテーブルに置き、たっちゃんの隣に座った。
…それにしても、こんなに慌てて、どうしたんだろう。
そう思い、たっちゃんに尋ねると
「…夏見に会いたくなった」
えっ、ホントに?
まさか、本当にそうだったなんて、素直に嬉しい。
たっちゃんに思わず抱き着き、誘いの視線を向けてみる。
するとたっちゃんは、優しく頬にキスを落としてくれる。
「……可愛い」
たっちゃんに見つめられ、鼓動がどんどん早くなっていく。
その時だった。
…♪
「…!」
えっ…。
待って待って、このタイミングで一体誰からLINE?
「…ちょっとごめん」
渋々たっちゃんから離れ、テーブルの上の携帯を手に取った。