鈍感さんに恋をした。
私は、とりあえずたっちゃんを部屋に招き入れた。
お菓子とジュースを用意しようと部屋から出ようとすると、たっちゃんから呼び止められた。
「あー、そういうの出さなくて平気。
すぐ済むから」
そう言われ、私はたっちゃんと向かい合って座った。
今日はなんだか、隣に行けなかった。
「……夏見」
「…ん」
その後、2人の間に沈黙が訪れた。
しかし、たっちゃんは何かを決意したように、閉じていた口をすぐに開いた。
「夏見、今までごめん」
たっちゃんの口から出て来たのは、謝罪の言葉だった。
「俺今まで夏見と付き合って来て、色々考えたんだけど」
たっちゃんは、一旦一呼吸置いてから、再び口を開いた。