鈍感さんに恋をした。
そして作業は順調に進み、今は4時。
文化祭終了まで1時間を切って、客足がちょっと少なくなったなと思った頃。
「柳田莉愛ちゃんいるかな?」
聞き覚えのある声がした。
そう思って入り口に向かってみると…
「るうセンパイ!」
なんと、るうセンパイだった。
「お、莉愛ちゃん!可愛いねそれ」
「え、そうですか?
楓の方が、可愛いですよ?」
あたしはニヤッとしながら言う。
「あはは、楓が可愛いのは勿論わかってるって。
それより莉愛ちゃん、今抜けれる?」
「え、わかんないですけど……
ちょっと、聞いてみます」
あたしは午後組であった学級委員長に声を掛けて、抜けられないか聞いてみた。