鈍感さんに恋をした。
前のヤツなんて俺はただ遊びたかっただけなのに、ヤってやらないと行かせてくれなかったし。
キスなんて、まだマシな方だ。
しかも、感情のないキスでも良いだなんて、御安い御用って話だ。
それで、小橋と倉木を置いて、莉愛の所に行ってみる。
莉愛とは、今回が初めてじゃない。
さっきの入学式の時、莉愛の手帳を拾って、莉愛に手渡した。
莉愛の周りにいた、畑と松野って奴らは、俺の存在を知っていたのか、俺を見て目を輝かせていた。
俺、相当な校内有名人だからな。
新入生にも、殆ど知られている。
なのに、莉愛は、俺の事知らないっぽい目で、俺の方を不思議そうに見ていた。