鈍感さんに恋をした。
「湯河原センパイって、キス?とかしたりするんですか?」
「…うっ?ゴホッ、ゴホッ!」
突然の莉愛の質問に、ハンバーガーを喉に詰まらせてしまった。
噎せている俺に、「大丈夫ですかぁ?」と自覚のない声が飛んで来た。
り、莉愛、キスがまだどんな意味か理解してないのに、なんて事を...。
てか、俺が今一番キスしたいのは、目の前にいるお前なんだけど!
相変わらず、自覚なしかよ…。
さすが莉愛だ。
「何?俺とキスしたいの?」
「え?えっ、あ、あたしがですか?」
莉愛、動揺…してない。
てか、この顔は、どういう事だかわかってないな…。
「莉愛。もう我慢の限界。
…ちょっと、ごめん」