鈍感さんに恋をした。
「お、おはようございます...」
麻琴と楓に変な事言われてから、湯河原センパイの事が直視出来ない。
「何?畑に置いてかれちゃったの?」
湯河原センパイが笑いながらあたしの所まで駆け寄って来た。
「はい、まあ...
湯河原センパイは、るうセンパイ達とは一緒じゃないんですか?」
「ああ。アイツらとは、方面が全然違うからさ」
ふうん。
方面が、違うんだ。
湯河原センパイと話しながら昇降口まで行くと、上靴に履き替えていた女子が、湯河原センパイを見て目を輝かせた。
「竜稀くんっ!おはよっ」
湯河原センパイに向かって明るく言った女子は、湯河原センパイを見てすごくニコニコしてる。