鈍感さんに恋をした。
「おはよう?
…えーっと、君、誰だったっけ?」
首を傾げる湯河原センパイ。
すると女子はアハハと笑った。
「やだ~もう忘れちゃったの?
昨日も遊んだばっかじゃ~ん」
「あぁそうだったっけ」
湯河原センパイにはいかにもめんどくさそうな表情で、頭をポリポリ掻いた。
しかも、あの子...
湯河原センパイと、あたしに対する態度が…なんか違う。
湯河原センパイにはニコニコしてるのに、あたしに関しては、時々ジーっと見つめて、鋭く睨み付けて来る。
なんなんだあの子。
「ま、まぁ、さ...
竜稀くん、また遊んでねっ!」
女の子はヒラヒラと手を振りながら、去って行った。