鈍感さんに恋をした。
「じゃあ、仲直りだね」
あたしと楓の真ん中にいた麻琴が、ニコニコしながらそう言った。
あたしと楓は、お互い笑い合った。
「莉愛、あたしさ...
莉愛のそういう鈍感なとこ、これからはなるべく受け入れていくから。
たまにまたキレるかもしれないけど…」
楓があたしの目を見て言う。
「あたしも、なるべく受け入れる!」
麻琴も頷きながらそう言ってくれる。
「楓、麻琴…ありがとう」
あたしも…楓が急に怒ったりするとこ、ちゃんと受け入れていかなきゃな。
麻琴の事も勿論。
あたし達は仲直りのハイタッチをし、それぞれの席に着いた。
「あっ、えっと…
柳田さん、だよね?」
「…え?」
あたしの事を言っていたのは、あたしの隣の席の男子。