鈍感さんに恋をした。


「あぁ。楓が浮気しそうだ。
るうくんかわいそ~」


麻琴がニヤつきながらも頭を抱えた。


中村くんも困り顔で微笑んでいた。


そんな中村くんに、楓が声を掛けようと近付いた。


「ね、中村くんっ!
中村くんって、彼女とかいる?」


「楓、やめなって。」


麻琴が必死で楓を止めようとする。


「いないよ」


中村くんは、ただそれだけ答えた。


「へぇ、いないの?なんか意外~。」


楓も、止めようとしていた麻琴も、びっくりしている。


「うん。ちょっと、色々あってさ...」


笑顔が消えて、中村くんは俯いた。


「な、なんか聞いちゃイケナイ事聞いちゃったかな!?ごめんね!」






< 45 / 226 >

この作品をシェア

pagetop