鈍感さんに恋をした。
「えっ、こんな場所あったんだ~」と、畑と松野がびっくりしていた。
まあ、穴場スポットだからな。
3つある古びたベンチに腰掛けて、それぞれでお弁当を食べた。
ふと莉愛の弁当箱を見ると、美味しそうなミートボールが目に入った。
俺は魚は嫌いだけど、基本的に肉類は全部大好き。
「莉愛、ミートボールちょーだい?」
「えっ!い、嫌ですっ」
慌てて即答で否定する莉愛を無視して、俺は莉愛の箸を奪うと、それでミートボールを口に放り込んだ。
「あ!な、何するんですか!」
「ん~…」
このミートボール、なんかちょっと脂っこいな。
「センパイ、それ美味しいですか?」
今まで怒っていた莉愛が、首を傾げて聞いて来た。