鈍感さんに恋をした。
「りーあ? どーしてこっち見てくれないの?」
そう聞いても、莉愛はふてぶてしい態度をするだけ。
「りーあ?」
呼び掛けても、莉愛はシカト。
先輩をシカトするとは、良い度胸じゃねぇか。
「莉愛~? 聞こえないのー!?」
莉愛の耳元で叫ぶと、莉愛はやっとこっちを向いてくれた。
が、不機嫌そうな表情で、やっぱり返事をしてくれない。
よし、もっかいだ!
「莉愛ーー!!」
「…ああっ、もう!
センパイ、煩いですよ」
「莉愛が返事しないのが悪い。」
ニヤッと笑うと、莉愛はハアッと溜め息を付いた。
やっぱ莉愛、ウケるわ。
「………はは」
思わず笑ってしまうと、莉愛がジトリとこっちを見て来た。