鈍感さんに恋をした。

恋、してる？ 湯河原センパイに？


「莉愛には、まだわかんないかもしれないんだけど...」


「恋って言うのはさ、何故だかどうしようもなく胸がキュ～って締め付けられたり、苦しくなったり、莉愛みたく、痛くなったりするもんなんだよ」


楓のわかりやすい説明に、ゴクリと唾を呑んだ。


「莉愛はさ、気付かない間に、竜稀センパイの事、恋愛対象として、１人の男として、好きになってるんだよ」


麻琴の説明には、ん？と引っ掛かる部分があった。


恋愛、対象…？


１人の、男…？？


あたしには、そんなのの意味なんて、さっぱりわからない。


でも、あたしは一刻も早く、湯河原センパイと和解したい。


この気持ち、表現するのは難しいけど…