鈍感さんに恋をした。
予約していたカラオケの部屋に入ると、もう女子2人と男子3人が来ていた。
女子は、あたし達で最後だったみたい。
「あー、畑さん、松野さん、柳田さん!
てきとーに座っていーよ」
女子の1人が明るく言った。
2人とも茶髪にメイクをしていて、とても派手だ。
「やっほ~、皆可愛いね!
男子は、後2人来るからさ!
お先に楽しんでよ?」
男子の先輩がケラケラ笑いながら言う。
チャラそ~…。
皆してトークで盛り上がっていると、ガチャッとドアが開いて、2人の男子の先輩が入って来た。
1人は、見覚えがない顔だった。
もう1人は…
あっ...あの人、今朝あたしの手帳拾ってくれた人だ…。