鈍感さんに恋をした。
そう考えた俺は、莉愛から離れる事を決意した。
莉愛の事はそりゃ大好きだし、本当は他の男のになんてなって欲しくねぇけど。
好きなヤツの事を困らせてるなんて、そんなのもっと嫌だからな。
アイツの中では、最後まで優しい俺でいたいし。
だから、莉愛を呼んで、関係をスッパリと切り捨てて来た。
半ば強引だったけど。
俺さえ絡まなくなれば、莉愛はリア充生活が送れるし、付き合いたい男とも付き合う事だって出来るんだ。
だから俺の判断……間違ってねぇよな?
「おい、湯河原。
お前、最近、全然莉愛ちゃんと会ってねぇだろ?」
教室を出たら、横から歩いて来たるうに声を掛けられた。