鈍感さんに恋をした。


最近は、莉愛の事で夢中になり過ぎて、しつこく続く女の誘いは、夏見のも含めて、全部断っていたから、こうして夏見と会うのもかなり久し振りだ。


「たっちゃん」


「ん?」


「久々なんだしさ、これから遊びに行かない?」


「えっ、これからか?」


「うんっ」


これから、って...


バッグも取りに行かなきゃいけねぇし…


めんどくせぇな...


まぁ...夏見とは、本当に久々だしな。


「……じゃあ、いいよ」


そう答えると、夏見は目を輝かせた。


「やった!! じゃあ、どこ行く?」


「…ラブホは?」


「いいねぇ! じゃそこ行こっ」


「おう」


夏見と校門での待ち合わせ時間を決め、お互い裏庭を後にした。






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