鈍感さんに恋をした。


夏見は4組の教室に入って行き、俺も6組の教室に入った。


自分の席に向かい、バッグに荷物を押し込んだ。


「お、湯河原。
なんだよ、帰るのか?」


クラスの男子に声を掛けられた。


「ああ。じゃーな」


それだけ返して、教室を後にした。


廊下を歩いていると、1組の付近にるうと松野が、3組の付近にナギと畑が楽し気に話していた。


アイツらは、ちゃんとうまくいったみたいだけど...


俺と莉愛は、どうやら不釣り合いだったみたいだ。


だって、今よくよく考えれば、性格真逆だもんな。


俺はテキトーな女たらしのチャラ男。


莉愛は純粋過ぎる素直な鈍感さん。


俺たちは、釣り合わない運命なんだ。






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