伝えたい。あなたに。
『そろそろ大丈夫そう?北見先生どっか行っちゃったよ。』



『それは私のせいじゃないもん。』



『人のこととなると、ずいぶんはっきり言うね。』



『だって痛かったし!』



山瀬先生は笑いながらどこかに行ってしまった。



『ゆうかちゃん気分はどう?』



すぐに北見先生を連れて帰ってきた。



『大丈夫です。』



『やっぱり心電図もとろうかな。いい?一緒にやっても。』



『はい。』



痛くないことなら問題ない。



山瀬先生がバスタオルを持ってきたりと、せかせかしている。


『山瀬先生がやるの?』



『え、北見先生がいい?』



いや、そう言う事ではないのだけれど。



『いや、やっぱり大丈夫。』



前は配慮してくれたのに、あれはたまたまだったのだろうか。



恥ずかしいからやめてというのも、恥ずかしい気がして。



山瀬先生はそういう時は気にも留めない。



< 137 / 156 >

この作品をシェア

pagetop