伝えたい。あなたに。
検査が終わって、部屋に戻ると、山瀬先生がすぐにやってきた。


『お疲れ様。話ししてもいい?』



ベッド脇の横に座る。



『北見先生にも診てもらったけど、特に問題はなかったよ。』



『じゃあ治らないの?』



『治るよ。ゆうかの心が元気になれば、治っていくものだから。』



『また発作が起きたらどうするの?』



『あまりひどい時は薬も使うけど、基本的にはゆうか自身がコントロールするしかないの。

もちろん先生もできることはする。

気負いせずに、自然なままでいいからね。』



『自分で治すしかないのに、私は何もしないの?』


『そんなに重く思う必要はないよ。

ただ、これからも違和感を感じたりしたらすぐナースコールして欲しいの。それが第一歩になると思う。』


『わかった。努力してみる。』


よくわからないけど、先生のことを信じてみようと思う。
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