伝えたい。あなたに。
少しずつ、距離が縮まっている気がする。



それでも、



いくら未来の彼氏になる人だとしても、私がこうしている間に....。



そんなこと考えても意味ないのに。



そうこうしているうちに、夕方がやってくる。



『何度この時間をここで迎えたと思う?』



『何度も。』



自分の問いに自分で答える。



『いつになったら出られるの?』



『いつか。』



まるでもう一人の自分がいるみたいに。



『ゆうか、ゆうか!』



ハッとして目を覚ます。



夢か....今度こそ。



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