伝えたい。あなたに。
『優香は何が怖い?』

「元気になれるか…酷い副作用がこないか……身の回りで起きること全部怖い。」

『怖いことを少しでも和らげたいから、先生はこうしてここにいるの。

どうしても言いたくないならそれで良い。でも、先生は優香が悩んでること、不安なこと、

出来るだけ理解したいし、お話も聞きたい。』

「うん…。」

『優香の気持ち全部は分かってあげられないと思う。でも、頼って欲しい。

うまく伝えられたかはわからないけれど、少しでもわかってくれたかな?』

「うん。」

『ゆっくりで良い。少しずつ病気と向き合っていこう。』

「うん。」

『他に不安なことある?』

「もう大丈夫。先生、ありがとう。」

『ゆっくり休んで。おやすみ。』
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