天使とキミと秘密と、わたし。
久しぶりに思いっきり笑った気がする。
「すみません。わたしは神崎星羅といいます。」
「…ルトです!」
気のせいかもしれないけど、一瞬ためらった気がした。
「あの、ここってどこなんでしょうか…」
ルトさんは目を真ん丸くして私の顔を見た。
「ここは天使の世界、ルイハーバです。」
彼は少し笑って答えた。
「て、てててて天使?!ままま、まさかそんな冗談を…」
やめてください。そう言ったつもりだったけど、目の前の光景を見て絶句した。
「人が空を飛んでる?!」
真っ白の羽を大きく広げて飛んでいた。
現実とは離れすぎてる世界に意識を手放した。