リード
一方、その頃…。
「なぁ…あいつ(義一)いつまであぁなんだよ…??」
義一のクラスメイトの男子達が話している。
「知るかよ…なんでか知らないけど、やたら落ち込んでるからな…。」
「もう一ヶ月だろ??」
「あぁ…早く戻れば良いのにな…」
再び大河が言った。
「良いこと思いついたっ!!」
誠二がいきなり大きい声を出した。
すると敬太が
「何だよっ黙ってると思ってたら!」
とツッコんだ。
「俺らであいつをわらかしてやろーぜっ!!」
「人の話聞けよ…」
と敬太が呆れた顔で言った。
「でもどうやって笑かすんだよ。」
勇人が落ち着いた様子で言う。
「俺らで面白いことをやるんだよっ!!」
と曖昧な答えを言う誠二。
「だからその面白いことが何だっつってんだよ!!」
勇人が苛立ち気味で言った。
「それは~…皆で考えるっ!!」
またもや誠二の口からは曖昧な答えが出てきた。
「結局そーなんのかよっ!!」
と大河が言った。
「どーせならクラス全員で何かやった方が良いんじゃね??」
と敬太が案を出す。
「バーロォれんなデケェ事したらいくらあいつでも気付くよっ!!」
と勇人に言われ敬太は
「んじゃせめて…男子全員っ!!」
ともう一度案を出した。
「それならまだ行けんじゃね?」
と大河は賛成する。
「よしっ!決まりなっ!!」
この誠二の一言によって男子全員でやることが決定した。
「でも、何するんだ??」
と我に返った大河が言う。
「それは、今考えたぞっ!」
と自信満々な誠二…。
「何だ?」
と勇人が聞く。
「それはな…ゴニョゴニョゴニョゴニョ…」
「嫌々、それは…」
「でもやったら面白いんじゃね??」
敬太の嫌そうな声は大河の声によってかき消された。
「だろだろ~??」
とテンションがいつも以上に上がっている誠二の声。
「良いかもなっ!」
「勇人まで~!」
と敬太の声。
「よしっ!そーと決まれば帰ろーぜ!」
「おいおいおい!」
三人が帰ろうと歩き始めた。
「ガチでやんのかよ~!!」
と敬太の情けない声が響いた。
「じゃあ、俺人集めなっ!」
と勇人、
「んじゃ俺姉貴に衣装のこと相談してみるわっ!」
と誠二、
「んじゃ俺と敬太はダンスの研究な!」
と大河。
「ヘイヘイ…」
と敬太が言いながら三人の後を追って歩いた。