病み期。


あの頃は辛かったなぁ…。


夜、布団に入ると

「私はイラナイ」

「私は醜い」

「シニタイ」


堂々巡りを繰り返しては、泣いていた。
ネガティブ沼に落っこちていたのだった。

簡単に死ぬ方法は無いのか?
屋上から?首吊り?リスカ?


どれもこれも、わかんなかった。



リスカをしたら、幸せ。って聞いたことがあって私は右手にカッターナイフを握らした。


左の手首に近づける。


怖い、怖い…

ふるふると右手が震えて、カッターナイフを落とした。


「…っ、ふぇ…うぅ…」


怖かった。
いや、悔しかった。

どうしてこんなに、死にたくて死にたくて思いつめて…
なのに、なのに、勇気がなくて自傷行為さえできない。


「うあ”あ”あ”あ”あ”あ”ああ”ああああ!!!」


奇声を発しながら、頭を強くぶつけ、脚を力いっぱいに叩く。
物を、頬り投げたい意志を我慢してすべて、自分を傷つけた。


……なんで私だけ苦しまなきゃいけないの?



世界一、私は不幸だ。
なにがイジメだよ、私なんか…生まれ持った顔だけで!!!
みんな、大っ嫌いだ!





……………………死のう。



ベランダに駆け寄り、下を見下ろす。
今こそ、死ぬべきだ。


落ちたら即死かな?
…まさか骨折だけとかないよね?

大丈夫…二階からでも死ねるよ…。


右足を、サクから出す。


「あっ、あれ…自殺?」


どこからかそんな言葉が聞こえた。
窓の真正面に大きな高層マンションがあり、そのマンションのベランダにいる住人からは丸見えだった。


…視界にも入ってなかった。
どうしよう、どうしよう…!

「ねぇ、やばくない?」

「お母さん来て!」

マンションの一家族が騒ぎ立てた。

…邪魔すんなよ!!!
あぁ、もう!


私は右足をおろし、部屋の中に戻った。
私は死ぬことさえ、許されないの?
ヒドイよ、酷すぎるよ!!


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