From..
「なーんでこうなっちまったのかね?」

そんな俺の様子を見て雅也がため息を漏らす。

「ホントよね……」

つられて静香もため息を漏らす。

「何だよ二人とも…ため息ばかりついてると幸せ逃げるぞ」

「幸せ逃げたのは翔でしょ?」

静香の言葉はグサリと俺の心に刺さった。ったくこいつは、言いたいこと 好き勝手言いやがって!

「お節介女……」

「何だって?」

静香が俺の胸倉を掴んでくる。こいつ、ホントに女だろうな?

「翔、静香に逆らうな。こいつは紫音に優るとも劣らない力を秘めてる」

耳元で囁く雅也の言葉に俺は一気に青ざめる。

ガラガラ。
ドアが開く音と共に担任が教室に入って来た。

「ほら、席付け」

皆は、朝のホームルームが始まるのを見て皆は席についた。

「命拾いしたわね?」

静香は舌打ちを残して自分の部屋に戻っていった。
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